金沢・しいのき迎賓館
しいのき迎賓館で11月30日及び12月1日、小中学生が多彩な文化を体験できる「わくわく子ども文化祭」(金沢市、一般財団法人県芸術文化協会主催、北國新聞社特別協力)が行われました。全16講座のうち、11月30日は加賀宝生、加賀象嵌(ぞうがん)、金箔(きんぱく)貼り、茶道、編み物、生け花、手芸など10講座が開かれ生活を彩る文化に親しみました。県茶道協会のお茶席では、席主を務めた茶道裏千家淡交会石川青年部の岡部彩さんが、サンタクロースが描かれた茶わんなど季節感あふれる道具でもてなしました。親子は作法を教わりながら、薄茶と和菓子を味わいました。お点前を体験した泉小3年の岩木蒼太さんは「泡立てるのが難しかったけど、おいしくできた」と満足げに語りました。
宝生流能楽師の藪俊彦さんが指導する加賀宝生子ども塾の謡(うたい)・仕舞教室は稽古の様子を公開し、小学生6人が伝統を受け継ぐ心意気を見せました。謡「鶴亀」を披露した金沢市泉小4年の大西悠華さんは「いつもより大きな声を出せた」と話しました。
金沢市工芸協会による加賀象嵌の体験教室では、金工作家の前田真知子さんが講師を務めました。参加者はウサギやカメ形の真ちゅう板に金づちとたがねを使って銀線をはめ込み、目や鼻、好きな模様を付けました。金大附属小5年の原里彩子さんは「工程を重ねるごとにだんだんと上手にできるようになった」と笑顔を見せました。
編み物教室では県編物協会の水越久美子理事長ら5人が講師を務め、参加者は指編みでマフラーを作りました。色とりどりの毛色を鎖編みし、ふんわり優しい雰囲気の作品を仕上げました。三馬小3年の林芽依さんは「毛糸を買って家でもやってみたい」と笑顔を見せました。
生け花では県いけ花文化協会が生け方のコツを指導し、手芸では北陸服装文化協会が布を使ったクリスマスリースの作り方を教えました。加賀象嵌(ぞうがん)や金箔(きんぱく)貼り、九谷焼の伝統工芸も人気を集め、飛び入り参加できる加賀宝生や将棋教室もにぎわいました。市文化施設の所蔵品を鑑賞できるウェブサイト「金沢ミュージアム+(プラス)」の紹介コーナーもありました。
12月1日は素囃子(すばやし)、百人一首など9講座が体験できました。